奥武蔵? 白石山(996.8m) 2014年12月20日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 7:51 林道−−8:09 巡視路−−8:19 送電鉄塔−−8:44 851m峰を巻く−−9:02 白石山東尾根−−9:20 採石場跡−−9:37 白石山 9:43−−9:50 採石場跡−−10:09 現役の林道−−10:30 車止め−−10:34 駐車場所

場所埼玉県秩父郡小鹿野町
年月日2014年12月20日 日帰り
天候曇時々晴
山行種類籔山
交通手段マイカー
駐車場林道路側に駐車
登山道の有無無し
籔の有無ほぼ無し
危険個所の有無白石山から東に延びる主稜線上は切れ落ちた岩場があり、特に2個所は危険
山頂の展望大展望
GPSトラックログ
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コメントゲジゲジマークのヤバそうな山だが主稜線の東尾根なら何とかなりそうなのでアタック。南側の林道から巡視路に乗り、851m峰の西を巻いて東尾根に乗るといよいよ岩が増えてくる。採石場跡の鞍部への下りは結構危険。採石場の縁には作業道跡あり。フェンスの破れから尾根に戻ると次のピークで尾根は絶壁になっていて直接下れず、西側の棚からトラバースしたがこれも結構危険。ここが終われば山頂まで危険個所無し。山頂は樹林無しで大展望




路側に駐車 林道を少し下る
谷を横断して南斜面へ 尾根上には巡視路
巡視路標識 白石山南側の岩壁が見える
現役送電鉄塔 こちらは使われていない送電鉄塔
巡視路を外れて尾根上を進む
851m峰は西を巻いた 尾根に復帰
800m鞍部付近にも祠あり 目印
ケルン 白石山東尾根に乗る
石灰岩 なんかヤバそうな・・・
採石場跡 920m鞍部への下り。崖っぷちで危険地帯
下ってきた崖の縁 920m鞍部
採石場の縁を進む 尾根横の作業用通路
網の隙間から外に出る 網の反対側
まだ岩稜帯が続く ここは安全
小ピークの先で切れ落ちて進めず 南に迂回
ここをトラバース(尾根から振り返る)) この先は安全地帯
もうすぐ山頂 白石山山頂
白石山山頂の展望(クリックで拡大)
白石山から見た二子山 白石山から見た両神山
尾根をまっすぐ下れなかった岩のピーク 今は採石場は操業停止
隙間から潜りこむ 作業道
採石場 この廃車道を下った
この広場に下ると行き止まりらしい 廃車道
廃車道 2か所くらいで盛土があってルート分かりにくい
舗装になったがまだ廃道 廃道
やっと車で走れる道に変わった 振り返る


 先週登った観音山の尾根続きに白石山がある。東西に長い尾根上に位置し、地形図を見ると山頂付近は南北ともゲジゲジマークのオンパレードで危険な匂いがする山だ。地形図を眺めると南側直下まで林道が書かれているが、林道から稜線まではゲジゲジマークに埋め尽くされて登れそうにない。北側斜面からという手も考えられるが車でのアプローチを考えると南側が有利だ。地形図を眺めると山頂より東の稜線直上はゲジゲジマークはなく、標高900m付近から南に派生する尾根にもゲジゲジは無し。この枝尾根の標高670m付近には送電線があるのでここまでは巡視路が使える。これだと南側の林道は途中まで利用可能だ。林道の標高700m付近から枝尾根の860m肩を目指すのもありかもしれないが、主稜線に近い分だけ崖に出くわす確率も高くなろう。ここは安全策でいこう。林道の標高500m付近、送電線の真下のカーブを取り付きに決めた。ここに送電線巡視路入口があると推測した。

 ネットで検索すると1件だけヒット。ガイドさんの簡単な記録で北側から周回したものだった。岩装備で入っており、私の力で突破できるか大いに不安だ。

 最近は残業が続いて少々眠い。秩父は東京から近いし高速道路を使わないのでまだ居眠り運転のリスクは少ないがあくびを連発しながら秩父盆地に入る。カーナビに導かれて赤平川沿いに進んでいくと道の両側に雪が見られるようになる。国道から分かれて大指集落への道に入るとますます雪が増えてくる。路面も凍結個所が出てきて眠気は吹き飛んで運転は慎重になる。ここでは雪が残るのは日陰だけで大半は安全な路面だった。急坂で凍結個所があったらどうしようかドキドキしながら進んだが、そのような場所はなく計画したカーブに到着。ここで仮眠。頭上は星空。残念ながら巡視路入口は無く、最初から適当に登ることになりそうだ。

 翌日の天気予報は悪くできるだけ早く出発したかったが睡眠不足で起き出したのは6時間過ぎ。出発は8時近くなってしまったが、意外にも雲は薄く隙間から青空も見え、すぐに雨が降る気配はなかった。当然雨具は持っていくが軽アイゼンとお助けロープもザックに入れた。今日は山頂まで到達できるか保証はない。

 沢沿いに登ろうかとも思ったが地形図を見ると結構な急斜面の連続なので、早めに破線のある尾根に出ることにする。ここから尾根に直接登る尾根は非常に急だし雪が付いているのでパス。少し林道を下って水量の少ない沢を渡り、植林の斜面に取り付いた。藪は無いがここもなかなかの急斜面。足元の土は柔らかく崩れやすいため歩きにくい。縦横無尽に付いた獣道をできるだけ利用する。獣道は土が締まって格段に歩きやすいのだが、多くは緩やかな登りか水平移動の道なので、できるだけ上に向かうようしょっちゅう乗り換えたり獣道もない斜面を登る。

 やがて上部に尾根が見えてきてトラバース気味に進んで尾根上へ。地形図の破線は予想通り送電線巡視路で明瞭な道だ。やがて低くて横幅が広いタイプの送電鉄塔が登場。そのすぐ上に樹林に埋もれるようにやたら低い送電鉄塔あり。しかし送電線は東から延びているが西側にはない。良く見るとここで電線は行き止まりで碍子が垂れ下がっている。どうも廃止された線路らしい。撤去するにも金が掛かるので、しばらくは放置なのだろうか。

 ここから巡視路は尾根を右に巻くように付いているが、こちらは尾根を直進。尾根上には薄い踏跡が見られるし藪はないので歩きやすい。少し上がったところに小さな石の祠が登場、側面には天保の文字が見え江戸時代のものらしい。昔は信仰登山のルートでもあったのだろうか。祠はこの先の851m峰を越えた先の鞍部付近にもあった。

 851m峰は獣道を使って西側から巻いてしまったが、雪が残った急斜面で安全なコースとは言えなかった。大した労力ではないので素直に尾根を歩いた方が良かった。次の800m鞍部には崩壊したトタンの小屋あり。造林小屋だろうか。この尾根は植林があって尾根上には踏跡があるし目印のテープも点在していた。ただし、この目印は白石山東尾根に乗ったら見かけなくなった。

 標高900mで白石山東尾根に乗る。ここに来ると尾根上に石灰岩が目立つようになる。まだここは岩が小さいし尾根が広いので問題ないが、切り立った尾根で恐竜の背中のような状況が出てくると進めなくなってしまうかも。特に雪が残っていると厄介そうだ。一応、軽アイゼンは持ってきたが・・・。登るに従って岩が大きくなり尾根直上は進めないので南側を巻く。尾根が痩せてくると尾根直上へ。いよいよ危険地帯だ。尾根は細くなり両側は切れ落ちている。特に南側は絶壁のようだが、尾根は細いとは言ってもナイフリッジではないので崖の下を覗き込みながら進むほどではなかった。遠目にはヤバそうな岩も特に問題なく巻いたり越えたりして進んでいけた。

 やがて眼下に採石場跡地が出現すると、鞍部に向かって崖の縁を急降下となりここが一番の危険個所だった。ただし、ここには崖崩れ防止のネットが張られていて、これがいい手がかりとなった。これらが無ければロープで確保しないと怖い場所だ。最後の2mくらいだけ強引に降りて鞍部へ到着。

 鞍部はたぶん自然地形ではなく採石で削られた跡地だと思われた。白石山方向は削り残された尾根上にある作業道を進むので安全だ。ただし、最後は尾根を外れて東側を巻くように道が移り、転落防止用のネットが張られているがその下は絶壁。ネットは経年劣化で強度は怪しいので、最後は慎重に岩に掴まって登りフェンスの前へ。ここは岩との間に隙間が開いているので外に出ることが可能だ。フェンスの反対側は立入禁止の看板があった。

 南から巻くように踏跡は尾根に乗る。低い潅木しかない尾根で展望はいい。これまでの尾根とは違って背の高い岩は無く安全に歩けた。これで危険地帯は終わったかと思いきや、小ピークの先が高さ5mくらい急激に落ち込んでいてロープ無しでは下れない地形になっていた。北側も同じ状況で南西のみやや傾斜が緩く足場となる棚がありそうだ。南西に少し下って今度は尾根方向に逆戻りするように北方向に横移動。ここは傾斜はきついがデコボコがあるので手がかり、足場は豊富だった。

 尾根に戻ると今度こそ安全地帯。踏跡も復活。大した露岩は無く難なく白石山山頂に到着。立木は低い潅木が僅かで展望のいい山頂だった。山頂標識は無し。ネットで調べて1件しか記録がヒットしないだけの山はある。山頂西側は急激に高度を落としていて、もしかしたら崖状かもしれない。南北は切り立った崖なので、一番安全なのは今回の東側からのアプローチらしい。

 先週と違って奥多摩方面等北斜面の山は雪で白くなっていた。まだ本格的な積雪シーズンではないが、これからは下界での雨は山では雪になるだろう。

 少々休憩して下山開始。鞍部から南へトラバースしての登りは転落に注意しつつ。でも帰りの方が簡単だったような。フェンスの隙間から採石場跡に入り鞍部へ。ここからは車道を辿る。地形図だと崖マークで道が見えないが、どうも鞍部から東方向へ斜めに下る廃道が車道らしい。真下に見えている広い平坦地の先には道が無いように見える。

 廃道は木が生えていてここが放置されてから長い年月が経過しているのが分かる。途中に2箇所ほど盛り土された場所があり、車道が突然無くなっているように見えて焦ったが、盛り上がりの上に立てばその先に廃車道が続いているのが分かって一安心。

 道はジグザグに下って舗装道路になってここまで車で入れるのかと思ったら、そのすぐ先で再び路上を木が覆って通行不能。その先のカーブまでは現役の車道だった。さらに下ると施錠された鎖の車止めが登場。私が駐車した場所からそれほど遠くはなかった。

 車に戻り、まだ天気が持ちそうなので次の父不見山に向かった。

 

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